都市部への就職、生活地域の集中化。さらに少子化が進み、全国各地で学校の統廃合が行われ、地方の限界集落は多くなっています。ここ鹿児島も、その先端を走っている地方のひとつ。。
そうした集落の中には、かつて子供たちでにぎわった廃校跡というものが各地にあるのですが、今回は伊佐市の最北地、大口布計地区にある布計小学校跡を訪ねてきましたのでご紹介させていただきます。
布計小学校とは?
明治期、布計金山の採鉱が開始され、それに伴い布計地区に開校された小学校。1899(明治32)年から1979(昭和54)年まで、この地区の学び舎として地域に親しまれてきました。廃校後は、地域のイベントや映画のロケなどに木造校舎が使われていましたが、2010年老朽化を理由に保存工事が行われ、現在に至ります。
布計小学校跡への行き方
基本的には車での移動になります。まずは伊佐市大口にある山野小学校を目指し、その少し先を右折、布計山野線県道421号をひたすら北上します。
道中は実に気持ちのよい風景があり、ついつい、車を停めてしまいます(^^)/
土手下に橋がありました。いったいどこにつながっているんだろう??
そんなこんなでひたすら突き進みます(笑)
地図
校舎の鍵を借りよう
布計小学校の校舎の中に入るには、 校舎の鍵を借りる必要があります。この鍵を管理しているのが、布計小学校跡手前にある村上商店さん。商店を営む村上さんは布計小学校の先生で、年齢を感じさせないバイタリティ溢れる方です。
伊佐市から委託管理という形で校舎の鍵を預かっているそうですが、ご高齢でもあるため今後どうなるか?は若干の不安があるようです。まず確実に訪ねたい場合は、伊佐市のPR課(0995-29-4113)に事前問い合わせをしたほうがよさそうです。
⇩村上商店さん
布計小学校跡へ
村上商店さんを後にして先に進むと、左手に布計小学校跡があります。校舎は保存工事のおかげで綺麗でありながら、レトロな雰囲気をよく保っていますね。
昭和54年に廃校になったとのことで、おおよそ40年以上この地で静かにたたずむ鉄棒たち
校舎正面入口より。なんだろう、補修工事をして綺麗になってるんだけど、失われていないかつての雰囲気。。
校舎横の大きなもみじ。この時は緑が美しかったですが、紅葉の季節、また訪ねてみたいですね。。
窓から教室をのぞいてみる。かつてたくさんの子供たちがいた場所。。
校舎内へ
正面入り口から鍵を開けて中に入ります。
かつての学び舎の様子が張り出されています。私はこの学校の出身ではないですが、なにか感慨深いものがありました。。
そして2015年に亡くなられた、今井雅之さん監督/主演の映画『THE WINDS OF GOD』のロケでこの校舎は使われたため、当時の写真や俳優たちのサインが展示されています。
廊下の様子
なぜだかわからないけど、懐かしさを感じる廊下
場所は違えど、はしゃいだあの日の記憶
お髭を生やした校長先生がふと思い出されます。。
教室の様子
ただ座席に座っているだけで思い出される小学校時代。。
場所は違えど、大半の人がこうして過ごしてきた。。あの頃、あの時代。。
まとめ
この布計小学校跡のすぐそばにはきれいな川があり、苺の淵と呼ばれる綺麗な淵があるとのことだったのですが、当日は親子連れが遊んでいたので、邪魔しては。。と遠慮いたしました(^^;)ご機会がある方は訪ねてみてください。
また、村上商店を営む、村上さんのお話は、布計の歴史や生活を含め、貴重な内容が多いです。お話ができたらラッキーですよ!
それではまた(o・・o)/~