入来町滝巡りの道中、国道328号線にて気になる案内を発見したので立ち寄ってみました。
栗下磨崖仏 概要
「入来町の文化財 入来町文化財保護審議会」より
貞享四年(1687年)二月、粟下に住む谷口平兵衛により先立って亡くなった子供の供養の為に作らせたものである。
谷口家では代々早世する子女が多かったので、白山山伏の占術により阿弥陀の磨崖仏を刻み祀ったところ、その後、男女六人の子福長者になった。
そこで「この阿弥陀さんは子産み仏だ」と大評判になり、周囲の婦人に信心されるようになった。
明治初年に始まる廃仏毀釈の時、周囲の仏は破損を受けたものが多い中、栗下磨崖仏は谷口家の人々がひそかに夜中月明かりの中、粘土で塗り潰した為摘発を免れ、無傷で現在まで伝えているということです。
現在の栗下磨崖仏
現在の栗下磨崖仏は薩摩川内市指定の文化財です。
ちょうどこの案内の前に車を停められる路肩スペースがあります。では階段を上がっていきます。
そこまで長い階段ではありません。少し進んで上を見上げるとなにやら見えてきました。
この右手の仏様が「栗山磨崖仏」です。しっかりお参りした上で撮影に入ります。。
まだ文字も読めるレベルで残存しています。右側に「貞享四年(1687) 谷口平兵衛」と刻まれています。
実に柔和な笑顔。子供の供養、そして子宝を引き寄せる力があるというのも納得の表情ですね。
総評
地域にひっそりと残る岩に彫られた仏様。廃仏毀釈による危機も谷口平兵衛さんのご子孫によって守られたというのも心温まる話です。時代の流れかお供え物やお花などが悲しい状態となっていますし、枯れ葉なども多い環境ですので、訪ねる際はちょっとしたお掃除や献花などされると仏様もお喜びになるかもしれません。
地図
現在、Google Mapに提案中のためストリートビューで御案内します。
それではまた(o・・o)/~