天保山・祗園之洲・新波止・烏島 ・横山・袴腰
これらは鹿児島市に残る薩英戦争の砲台跡の場所。
桜島にある烏島砲台跡 ・横山砲台跡・袴腰砲台跡は案内や碑が主体となっているが、天保山砲台跡・祗園之洲砲台跡・新波止砲台跡は今も砲台の基礎部分を残している。
天保山砲台跡
天保山砲台跡のある天保山は、天保年間に砂捨て場として使われていた場所が山のようになったことから天保山とつけられた場所であったが、島津家第27代当主島津斉興公の時代に外国船の来襲に備え砲台が建設された。薩英戦争では80ポンド砲ならびに、11門の大砲が備えられ開戦の口火を切った砲台である。現在は、砲台の基礎が残り、天保山公園として整備されている。
祗園之洲砲台跡
祗園之洲砲台跡は、当時、80ポンド砲1門を含めた6門が配備され、その砲撃により英国軍に多大な被害を与えたが、英国軍のアームストロング砲により破壊される。現在は、祇園之洲公園として整備され、石橋記念公園とつながり市民憩いのスポットとなっている。
新波止砲台跡
新波止砲台跡。ここには11門の大砲が設置されていたのだが、現在は水族館があり、青空イルカショーが行われる場所となっている。
いずれの砲台も基礎を残すのみなのだが、その後の使われ方が素晴らしい。
かつての戦争の遺構は残しつつも、今は市民が自由に集まり、語り合う場となっている。
おおよそ150年前に砲弾が飛び交っていたとは思えない。
歴史の移り変わりの中で、薩摩を守る戦いがあった場所。
当時の方々に感謝しつつ、これらの地をあとにした。
高齢者・障害者向け環境情報
天保山砲台跡がある天保山公園と祗園之洲砲台跡のある祗園之洲公園には多機能トイレがあり、いずれも車いすで公園内に入ることができる。ただし、天保山公園は砲台跡の碑までは道が整備されていない。新波止砲台跡は歩道からも眺めることができる。
天保山公園トイレ写真
地図
祗園之洲砲台跡 地図※石橋記念公園のほうに渡ると記念碑がある
新波止砲台跡 地図